ある夏の晴れた日、目をキラキラと輝かせた子どもたちと、大荷物を抱えたその親たちが、1泊2日のアートスクールのため、滝ヶ原に集まりました。主催は、梶みゆき先生。自身は造形作家として活動する傍ら、小松を拠点に子どもたちにアートを教えています。
私たちTAKIGAHARAとみゆき先生との出会いは、コミュニティ発足時まで遡ります。まだ、ホステルやカフェすらなく、住人のいない古民家だけが存在していたこの土地に、息を吹き込む手助けをしてくれたのが、みゆき先生です。想いの詰まった滝ヶ原で、大自然に囲まれながら、子どもたちに目一杯自由に遊び、学び、感じてほしいという先生の希望から、この企画はスタートしました。
”食育”は、今回のスクールのテーマの一つ。お母様方の全面協力の元、食事は全て手作りです。柿の葉寿司に使う柿の葉を集めに行くチームや、米粉パンを作るチームに分かれて、普段から口にしている食べ物がどうやって作られているのか、素材は何なのか、実際に目の当たりにし、体験して学びます。
絵画教室の時間になると、集中して作品の続きに取り掛かる子どもたち。その真剣な様子は、数分前まで外を走り回っていた時とは対照的で、絵をしっかりと見つめ、まるで職人の顔つきをしていました。
ところで、TAKIGAHARAには、石で出来たピザ窯があるのをご存じですか?このピザ窯は、みゆき先生の作品で亀をイメージして創られました。火をおこし、何時間もかけて窯全体を温め、石の上で焼かれるピザの美味しさは格別です。子どもたちが作った生地に、それぞれ自由にトッピングし、お父様たちに焼いてもらいました。炎天下の中、火の番をしてくれたお父様方、本当にありがとうございました。
今回の参加者たちは、年齢も学校もバラバラ。ほとんどが初めましての子どもたちが、自然に友達になり、自然と遊びを見つけ、気がつけば別れ難い仲間となっている様子が何よりも印象的でした。
子供たちだけでなく、保護者の方々にもご協力いただき、素晴らしい思い出を共有する機会となったことに感謝するとともに、滝ヶ原を夏の楽しい思い出の場所として選んでもらえたことを嬉しく思います。